モンゴルでのセミナーで感じた3つのこと

こんにちは、ラズホールディングス代表の戸田です。5月6日に出資先であるビジネスサロン「Type」で人生初の海外セミナーをやってきました。今までセミナーなどの人前で話すことは何十回もあったので正直「余裕だろ」と調子こいてましたが、想像以上に難しく、反省点が多いセミナーになったので、難しかった点と学び、気づきなどをつらつら書いていこうと思います。

Point.1 感情が伝わりにくい

今までのセミナーは日本人相手なわけですから当然通訳は不要で自分の言葉がダイレクトに相手に伝わります。笑いを取りたいときはテンションを上げて、ふざけた言葉を使ったり、逆にマジメな雰囲気にしたい時はトーンを落として真剣さを出したり、その場の空気感にあわせて話し方と内容をアレンジすることが出来ます。

しかし、通訳が入ると、そもそも通訳さんが簡単に理解できるような言葉を選ばないといけないため、どうしても小学生が書いたような作文みたいな話し方、内容になりがちです。またリズム感って話す上ですごく大切で、来場者を飽きさせないためにリズムを変えてお笑いでいう「緊張と緩和」をコントロールします。

これも通訳が入ることで1フレーズ毎に会話を区切るためリズム感が悪く単調な話になりがちです。この辺りはやってみて初めて体感できたので次回からは工夫が必要だなと感じました。

Point.2 講義形式より質疑応答の方が良いのでは?

今回のセミナーは約2時間で前半が講義形式、後半が質疑応答の構成でした。上記した通り講義形式だとイマイチ盛り上がらなかったので、内容を割愛し質疑応答に早めに移行し様子を見てみようと実験してみました。日本人と違いモンゴル人は言いたいことは言うし、聞きたいことは聞いてくるので(日本人みたいな内向的な感じはあまりない)来場者が聞きたいことにピンポイントで答えた方が体験価値が上がるだろうと思っての実験でした。(実はこの時、講義で話したかったことの半分くらいしか話してない。笑)

これは想像以上に当たりました。最初はあまり質問が出てこなかったのですが(固い雰囲気だったのと、戸田に聞いて良い答えが返ってくるの?という信頼関係が出来てなかったからと推測)最初の方に上がった数個の質問に対して満足度の高い回答をすると、「お、結構良い答えが返ってくるぞ」という雰囲気が伝染し、こうなればこっちのもの。あとは質問が尽きずに手が上がり続け、最後の方は手を上げずに勝手に質問してくる人も。ちょっとカオスになり僕以上に通訳さんが質問を拾うことに苦労していました。笑

日本人は受け身の人が多いので質疑応答って大体手が上がらない傾向にありますが、モンゴルの場合は真逆でした。もちろん、権威性、実績がない人の話は全く響かないので、この辺りの信頼性をいかに早く構築するかが通訳を介する海外セミナーでは更に重要になると実感しました。

Point.3 悩んでいることは日本人と似ている

事前アンケートと実際に質疑応答で出てきた質問はほぼ100%日本でのセミナーで答えたことがある内容でした。これから起業したい人の悩みって世界共通なのかな?と思うくらい。笑

質問内容と回答を羅列してみると、

Q、アイデアをどうやって現実に出来るか?
A、とにかく早く動いて失敗しながら方向修正し続けること。検証→改善→仮説 大きく考えながらも小さく始めることが成功につながる。

Q、起業するにあたってどのように資金調達すればよいのか?投資受けるには?
A、有効なビジネスモデルを見つけてから資金調達をすべき。つまりお金を投資すれば事業規模が大きくなる場合。
それまでは、自分のサービスのユーザーは誰なのか?ユーザーは具体的に何を求めているのか?これらを追求することが大切だ。お金がない方が必死に考えるから良いアイデアが出やすい。

Qどうしたら世界で戦えるビジネスマンなれるのか?どうやって他と違う革新的なアイデアを見つける?
A、まだ自分自身が世界を相手に商売をしていないから正しい答えは分からないけど、モンゴル以外の国に行って他の国から刺激を受けることじゃないかな?あと英語が出来た方がいいけど、絶対に必要ってわけじゃない。僕は話せない。

Q、ビジネスパートナーの選び方?
A,、まず自分の役割は何か?必要なメンバーは「1、ビジネス、顧客、市場を理解している人」「2、最新のテクノロジーに精通している人間」「3、クリエイティブ担当。デザイン思考のある人」「4、専門性のあることに挑む場合の専門家」がいれば心強い。だいたい1が創業者の場合がほとんど。

Q、起業したいけど何から始めたらいいか分からない
A、やりたいことは何?好きなことは何?得意なことは何?自分と向き合って価値を提供できる場所を探す。どこかのスタートアップで働いて経験を積むのもあり。

Q、現代の若者が学ぶべきスキル?何を学んだほうがいいのか?
A、世界のトレンドとしてはプログラミング。しかしプログラミングはあくまで何かを表現するツールの1つ。個人的には真似をする力は大切だと思っている。 アリババもアップルもMicrosoftもフェイスブックも始めはパクリ。それを基礎にビジネスモデルを少しずつ改良した。

Q、戸田自身が最初にしたビジネスとは?
A、営業代行

Q、最初の成功(金銭的)とは?
A、営業で稼いで月収◯◯◯万円稼いだこと

Q、最初の失敗とは?
A、投資話に乗り◯◯◯万円使いリターンがなかったこと

Q、日本は若いビジネスマンをどのように応援、支援してるのか?
起業家を支援することはアメリカに比べまだまだ少ない。サラリーマンになり一生を終える人がほとんど。

Q、日本で若いビジネスマンが成功するまでの期間どれぐらいか?
A、人による。成功の定義による。

Q、モンゴルの若い起業家の可能性は?何を注意すればよいのか?
A、野心が強く行動力があるから、そこはアドバンテージだと思う。問題は視野が狭いこと。世界のプロダクト、サービスをもっと知った方が良い。その中で自分の強みが活かせそうな分野を探そう。

Q、スタートアップする若者たちにアドバイスをしてほしい
A、ビジネスをする上で正解はない。学校の勉強は問題がすでにありそれを解く方法を学び実行し習得すること。 ビジネスは問題が明確ではない。問題を見つけることから始まる。そして解き方にも正解はない。結果が出れば正解、出なければ修正し続けることが必要。つまり誰かに答えを求め続けている時点であなたの成功はない。自分の力で動き出そう。


質疑応答時の雰囲気

ざっと書いてみましたが、こんな感じです。他にも質問はあったけど、特に多いのは資金調達関係。みんな、お金が無いと成功出来ないと思っている。確かにお金は超大切。無いよりは有った方が良いケースの方が多いかもしれません。でも、アメリカのスタートアップで何千万ドル、何億ドルも調達して失敗している企業も腐るほどあるのも事実なんです。つまりお金は成功への必要条件ではないってことです。

大切なことは時代の波に乗れているか?ユーザーが求めていることは突き止めているか?など色々あると思いますが、1番は「自分が何故それをやりたいのか?」という強い信念と情熱だと個人的には思っています。

終わりに

僕の考えが正しいかなんて自信は無いし、特に大きなことは成し遂げたわけじゃ無いのに、こうやって国を超えて話を聞いてくれた来場者の皆様に本当に感謝しています。少しでも何かしらのきっかけになれれば嬉しい限りです。もっと大きな実績を出して沢山の方の希望になれるように頑張らなければ!

余談ですが、Typeでの講演後、別のコワーキングスペースからもセミナー依頼がきましたので、今回の反省点と学びを活かして更に高いクオリティーと価値を提供したいと思います。(ちなみにセミナー依頼が5月7日で講演日が10日というスピード感。笑)

 

 

 

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